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ボードが雪の上を滑る時、滑走面の下で何が起こっているか。実はこの下には雪が解けて出来た細かい水滴が発生している。これが「コロ」の役目をしてボードを転がしているのである。古代エジプトでピラミッドを作る時、人々が巨大な石の下に「木」を何本も敷いて転がして運んだのと同じ原理です。しかしこの「コロ」も多ければ良いという物ではないですね。
滑走面の素材であるポリエチレンの表面は、細かい粒子が集まって出来ている、っといっても電子顕微鏡でないと見えない世界だが。ワックスを塗らないで滑っていると、この粒子と粒子の間に「ゴミ」が入り込んだり、雪の結晶が刺さったりして、これが抵抗となってボードが段々滑らなくなってくる。そこでワックスを塗る事により、粒子と粒子の隙間を埋めてしまい、ゴミや雪の結晶の進入を防ぐ役目を果たす。またワックスの主な成分は「油」であり、これで水を弾いて「コロ=水滴」を作り易くする効果もある。この隙間の奥までワックスを入れ込むために、ワックスを暖めて溶かして行なうのが「ホット・ワックス」。塗った後に、余分なワックスを剥ぎ取るのも忘れないように。これが残っているとかえってゴミや結晶が付着し抵抗になってしまう。
たまに「ワックスを塗ると滑りすぎるから怖い」なんて言っている人がいるが大間違い。ワックスは、何もボードを真っ直ぐ早く滑らせるためだけに塗っているのではない。曲がる時の抵抗をなくしてスムーズなターンをするためにも重要な役目を果たしているのである。
ただしこのワックスも、一回塗れば良いという物ではない、日ごろのメンテナンスとして、汚れたらクリーニングしてワックスを塗らなければならない。
次はエッジです。ほとんどのエッジは金属製で、素材はボードの特性であるフレックス(たわみ)やトーション(ねじれ)を殺さない物が採用されており、幅は2mm程度。このエッジも滑っているうちに「かど」が取れて丸くなってしまう。これは雪の中に混ざっているゴミや小石によって削れてしまうからで、この「かど」が取れてしまうと、ボードをコントロールする事が出来なくなってしまい、ボードそのものの特性を殺してしまう結果になる。車の場合は、擦り減ってしまったタイヤは、お金を出して交換するしかないが、ボードの場合は、エッジは研磨する事により、元通りの性能を復活させる事が出来る。
滑走面のチューンナップは、ボードの持って生まれた特性を引き出すものだが、エッジのチューンナップは、ボードの個性と乗り手の意志が重なりあって初めて成り立つ事なので、乗り手の技量が非常に重要な部分を占めている。つまり技量が有っても「エッジ・チューニング」がその技量とマッチングをしてなければいけないという事です。エッジの角度は90度が基本だが、乗り方や技量によって1〜2度の調整を行なう必要がある。また最近問題になっている「逆エッジ」による事故も、このエッジ研磨および角度調整で十分防止する事が出来ます。
これ以外にもキズが入った滑走面の修理や酸化した滑走面のメンテナンスがある。キズが入ったり酸化した滑走面のまま滑っていると、これが抵抗になり性能を落としてしまう事になる。これを復帰させるためにはキズを埋めたり、酸化した滑走面を削り、新しい面を出してやる必要がある。また最近注目を浴びてきている「ストーン・ストラクチャー」は「コロ=水滴」量を調整し、ボードの滑走性能を飛躍的に伸ばす効果を持っている。
とまあこんな具合に、チューンナップとは非常に重要な事なのである。買ったまんまで使うなんてもったいない!こまめに面倒をみてやれば「動く物」はきっとあなたの期待に応えて120%の性能を発揮してくれます。 |
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